名前:名無しさん 投稿日:2015年02月06日 19:12:16
高校二年生だった俺は相変わらず妹の馬鹿さに嘆息していた。
ちなみにその時妹は14歳の中学二年生だった。
テストが帰って来ればいつも50点以下は当たり前。しかし、そんな馬鹿な妹だったが、顔はスゲェ可愛かった。
それでも、妹は頑張ったんだと思う。
1年前に父が他界、それを追ったのか半年前、母も自殺してしまった。
もう、俺と妹は号泣。わんわん泣いてしばらく学校に行けなかったのを覚えてる。
まあ、何とかばあちゃんの家にすんでたっけな。
それから妹の精神が不安定になったのも理由なのか、授業は全くついていけなかったそうだ。
だから、微弱ながら俺は妹に勉強を教えることにした。
毎日一時間の勉強。最初は妹も集中出来ていなかったが、日を重ねるうちにだんだんと集中していった。
そして、俺が勉強を教え始めて初めてのテスト。
正直、俺は不安だった。結果はそんなに早く出るわけじゃない……一番自分が痛感したことでもある。
しかし、妹は俺の予想の斜め上をいった。
帰ってきた結果。
国語78点
数学82点
理科68点
社会91点
英語56点
学年順位、112人中21位。
妹は家に帰ってくるなり、満面の笑みで俺にそれを報告してきた。
「やったよ、にいちゃん!」
その言葉は今でも忘れられない。
それから二日後、妹は死んだ。
学校の帰り道、トラックにひき逃げされた。ニュースにはならなかったものの、大事故に変わりはなかった。
信じられない、俺は泣けなかった。
こんなことあり得ない、きっと夢だ。なんどもなんどもそう思った。
だけど、妹の葬式をし。妹の骨を見るうちにそれが事実だと認識し始めた。
もう、ばあちゃんも死んでしまって、俺には家族がいなくなった。
妹は、やっぱり最後まで馬鹿だった。
何で死んだんだよ……