2枚の紙

名前:名無しさん 投稿日:2014年10月15日 01:54

昔一緒に遊んでた男の子から、2枚の紙が届きました。その子は私の初恋の人で、今まで彼のことを忘れたことはありません。
ポストに入っていたその紙に彼の名前が書かれているのを見た時は、すごく驚きました。
何年も前のことなのに、彼も私のことを覚えてくれていたのです。慌てて紙を開くと、一枚はびっしりと文字で詰まった彼からの手紙でした。

『覚えてるかな。君とよく遊んでたんだけど。手紙、いきなり送ってごめんね。でも、ちゃんと伝えておかなくちゃだから。昔俺が言ったこと、覚えてる?
絶対また、会いに行くって言ったこと。残念だけど、それはもうできそうにないんだ。あれから俺も頑張ったけど、もう手を動かすことぐらいしかできない。
こんな弱っちい俺じゃ、君と一緒に遊べないや。ごめんね。最後に、これだけ言ってもいいかな。君のこと、今までも、これからも大好き。君を見守りたい。
だから、最後のわがままを言わせてください。少しだけでいい、俺を、君の心の中にいさせてください。こんな情けない俺と仲良くしてくれて、ありがとう。ずっとあいしてる。』

最後の方は、紙もくしゃくしゃで、文字はガタガタに歪んでいたけど、それでもこれは、彼が私と共にいた証でした。
涙が溢れ続けましたが、どうしても私は、2枚目の淡々としたあの残酷な紙だけは今でも見ることができません。