世界でも数少ないOL

383:本当にあった怖い名無し:2013/03/27(水) 16:43:55.68 ID:EYpnJkG+0

かれこれ20年以上も前の話だから時効だからもう書いてもいいだろう
これは自分の友人が体験した奇妙な物語です

20年以上前の大雪の夜のことでした
仕事が終わった夜、彼女は自宅のある○○市へ向かう電車を待っていました

大雪のため、大変寒く、プラットホームは真っ白で寒さに震えながら
早く電車が来ないかとイライラしていました

やっと電車が来たので大急ぎで乗り込むと、ホッとして
ついうつらうつらしながら電車に揺られていたそうです

しばらくして外の景色を見た彼女はあることに気付いたのです
夜でもあり、大雪でもあり、はっきりとはわからなかったのですが
いつもと違う景色の中を電車は走っていました

384:本当にあった怖い名無し:2013/03/27(水) 16:47:40.49 ID:EYpnJkG+0

ここはどこ!!??
彼女は頭が真っ白になっていくのを感じました

彼女の仕事はデパート関係なので、すでに夜の9時を回っていました
田舎の路線ゆえ、元の駅に戻っていたのでは、最終の電車ももう
なくなっているかもしれないからです

次の駅に着いた時、彼女は大急ぎで電車を飛び降り駅員に尋ねました

ここはどこ??っていうか・・乗り間違えたんで戻りたいんです!
駅員は彼女の顔をじっと見て言いました

今からだと元の駅に帰る電車はもうありませんよ

385:本当にあった怖い名無し:2013/03/27(水) 16:52:17.98 ID:EYpnJkG+0

駅員はしばらく黙っていましたが、やがて一両の電車を指さして
言ったそうです

・・・あれに・・乗りますか?

彼女は尋ねました
元の駅に・・戻れますか・・?

駅員は答えた
元の駅には戻れないかもしれないが、近くまでは行くはずです

今いる駅はド田舎の小さな駅・・宿も民家も非常に少なく
明日も仕事なのでどうしても帰りたい・・

彼女は決心しました

はい。。乗せて下さい

386:本当にあった怖い名無し:2013/03/27(水) 16:58:53.93 ID:EYpnJkG+0

その電車はホームから1メートルほども離れていた
彼女はホームに落ちないように必死で足を延ばし
その1両の電車に乗り込んだそうです

1両の電車の運転手は冷たい笑顔で彼女を見下ろしていたそうです
そして、大雪の中を1両の電車は走り出しました

・・・元の駅には戻れなかったが、他の駅までたどり着いた彼女は
そこからタクシーに乗って無事、自宅に帰ることができた

そして後日、こう言っていました
『世の中広しと言えども、ラッセル車に乗って帰ったOLは私だけかもしれない』

ラッセル車

JNR_DD14_323画像元  Wikipedia